
リソグラフィラインにおいて、ソフトベークでたった0.5度のずれがあればCDカーブが変動し、ウェハスタートの時間を1時間消費することになる。そこで、熱予算の変動を排除するために燃料電池用触媒乾燥ランプを開発した。このランプは、フォトレジストの吸収帯に合致する近赤外線(NIR)帯域で高速かつ乾燥熱を照射するため、過剰加熱なく溶剤除去が再現可能となる。
技術的に重要な点
このランプは狭帯域のNIRを用いて急速かつ体積的な加熱を行う。つまり、フォトレジストの表面と内部が同時に加熱されるため、熱遅延や温度勾配が小さい。ウェハレベルの均一性は露光フィールド全体で±0.1℃以内に保たれ、温度の再現性もサイクルを重ねても厳密に維持される。エミッターはClass 1–100クリーンルーム対応の石英アセンブリ内に配置され、現場での粒子発生ゼロが検証されている。出力安定度は5,000時間で3%未満のドリフトに抑えられ、24時間365日のファブ運用に適合している。
このランプがフォトレジストプロセスで採用される理由は、ソフトベークとハードベークで昼夜・ロット間を問わず常に同じ温度プロファイルが必要だからである。設定温度への到達が速く、クリーンに維持され、問題なく温度降下するため、再作業が減り、微細ノードでの歩留まり向上に寄与する。さらに、クリーンな熱プロファイルにより、治具や排気への廃熱放出が抑えられ、ウェハ当たりのエネルギー消費も削減される。
パッケージング工程においては、再ベーク回数の削減とワイヤーボンド前の接着安定性向上に繋がる。
注意点としては、設置時にランプをチャンバー形状およびファブのユーティリティ仕様(電圧、電流、冷却水流量、排気)に合わせる必要がある。出力強度はフォトレジスト用に調整されているため、他の材料には異なるNIRプロファイルが要求される場合がある。
レシピをフィルムスタックに合わせて固定するため、短期間の立ち上げ試験を計画すること。以降は定期的なランプ点検と校正により、プロセスの再現性が維持される。